パワフルかつ経済的

特殊スパイラルタップA-Tap Sigmaは、トラクタ部品の生産において、品質と信頼性のレベルアップへと導きます。

Rodrigo Katsuda | OSG Sulamericana

2003年に設立されたテクパーツ・ド・ブラジル インダストリア・エ・コメルシオ社(以下、テクパーツ社という)は、従業員数294名を有する農業、自動車、風力発電産業向けの部品サプライヤーです。ブラジルのサンパウロ州ピラシカバ市に位置し、工場面積は約30,000平方メートルです。

テクパーツ社の工具担当、ロドリゴ・アマラルは溶接ピンの加工準備をしています。同社は、ピン、ブッシュ、ジョイント、カバー、ハウジング、シャフト、スイッチ、レバー、特殊ねじ、トランスミッションなど、400種類以上のトラクタ用部品を製造しています。

近年、テクパーツ社は重工業用トラクターに使用される溶接ピンの生産における工具性能を向上させたいと考えていました。同社は、ピン、ブッシュ、ジョイント、カバー、ハウジング、シャフト、スイッチ、レバー、特殊ねじ、トランスミッションなど、400種類以上のトラクター用部品を製造しています。2018年初頭からこれら部品の製造を開始し、年間生産量は約2,500個です。SAE-4140(SCM440)鋼製の溶接ピンを製造するには、M30×3.5(止り穴)でねじ立て長さ38mm、下穴サイズφ26.5 x 47 mm、タップ精度6GXで加工する必要があります。この部品は、Doosan DVC-400立形マシニングセンタにて水溶性切削油剤を使用し、切削速度8m/minで加工されます。

当初、テクパーツ社はTiNコーティングを施した他社製のハイススパイラルタップを使用していましたが、精度の問題や工具寿命の短さなどの課題がありました。そこでOSG Sulamericanaの営業技術者が何度も訪問して製品を紹介し、オーエスジーのTINコーティングを施した特殊スパイラルタップA-Tap A-SIGMA-OIL-SFT(DIN376 M30X3.5 精度6GX)をテストすることに決定したのです。

A-Tap Σ(Sigma)は、高能率・多機能タップ「A-Tap」シリーズの最新作です。A-Tapシリーズのコアコンセプトである優れた切りくず排出性を継承し、コストパフォーマンスに優れたねじ切り工具として開発されました。

A-Tap Σ(Sigma)は、オーエスジーが誇る高能率・多機能タップ「A-Tap」シリーズの最新作です。A-Tapシリーズのコアコンセプトである優れた切りくず排出性を継承し、コストパフォーマンスに優れたねじ切り工具として開発されました。A-Tap Σシリーズには、止り穴用のスパイラルタップ「A-SIGMA-SFT」と、通り穴用のポイントタップ「A-SIGMA-POT」があります。A-Tap Σは、安定した切りくず形状を実現する鋭い切れ刃と、切りくず排出を促す不等リード溝が特徴です。本製品は、母材のハイスにTiNコーティングを施し、優れた耐久性と耐摩耗性を備え、幅広い被削材と切削条件に対応するように設計されています。

A-Tap A-SIGMA-OIL-SFTは、従来と同じ切削条件下において、テクパーツ社が悩んでいた精度の問題を解決することができました。さらに、工具寿命を204穴から275穴まで伸ばすことに成功したのです。工具交換の回数が減ることで、全体の加工時間も最小限に抑えることができます。今回の加工改善の成功により、現在、OSG Sulamericana社はテクパーツ社の全生産ラインで使用されるタップの100%を供給しています。

オーエスジーの特殊スパイラルタップA-SIGMA-OIL-SFTは、テクパーツ社が月に約200~220個生産している重工業用トラクタに使用される溶接ピンの生産において、工具性能の向上に役立っています。

A-Tap Σは、中・高炭素鋼、合金鋼はもちろん、軟鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金など、汎用タップが苦手とする材料にも対応します。高い信頼性と工具管理の簡素化により、様々なねじ切り加工において経済的な新しい選択肢となることでしょう。

OSG SulamericanaA-Tap Sigma シリーズ (ポルトガル語のみ) に関する詳細情報