超硬ボールエンドミルAE-BD-H・AE-LNBD-Hがプラスチック金型の製造において高い性能と工具の集約を実現
OSG Thai、Tantip Luangthongsri
タイで1989年に創業したKanagata社は、プラスチック射出成形業界向けに射出成形機・シリンダの生産およびプラスチック製品を供給しているメーカです。Kanagata社の製品の多くは、日本で洗剤類、石けん類、医薬品、口腔衛生製品、その他の洗面用品を生産しているライオングループに関連しています。同社は、これらの製品の大量生産に用いられる金型の設計と生産を担っています。タイ国内では、Kanagata社がライオングループの名前で台所用洗剤を供給していることでよく知られており、大手の金型メーカとしても有名です。

Kanagata社の生産工場は、タイ中央部のチャチューンサオ県西部に位置するバーンパコン郡にあります。50人以上の従業員で構成され、6,400m2の広さを持つ施設で生産を行っています。
Kanagata社の生産工場は、タイ中央部のチャチューンサオ県西部に位置するバーンパコン郡にあります。50人以上の従業員で構成され、6,400m2の広さを持つ施設で生産を行っています。創業以来、30年以上にわたり金型の生産をしてきました。年間平均でおよそ70型の金型を生産し、日本へ輸出しています。同社では、株式会社牧野フライス製作所製のV33、V56およびV77、DMG森精機株式会社製のNVX 5100、ならびにヤマザキマザック株式会社製のIntegrex 300-IIIなど数多くのCNCマシニングセンタを採用しています。

Kanagata社の製品の多くは、日本で洗剤類、石けん類、医薬品、口腔衛生製品、その他の洗面用品を生産しているライオングループに関連したものです。Kanagata社は、これらの製品の大量生産に用いられる金型の設計と生産を担っています。
Kanagata社が加工する主な金型材料には、優れた耐摩耗性により金型寿命の長いSTAVAX、M300、NAK80(プラスチック金型用鉄鋼材料)などのプリハードン鋼が用いられます。しかし、これらの金型材料の加工には、高精度・高能率加工が可能でトータルコストに優れた工具が要求されます。

Kanagata社が加工する主な金型材料には、優れた耐摩耗性と金型寿命の長いSTAVAX、M300、NAK80(プラスチック金型用鉄鋼材料)などのプリハードン鋼が用いられます。しかし、これらの金型材料の加工には、高精度・高能率加工が可能でトータルコストに優れた工具が要求されます。
Kanagata社は当初、台湾製や韓国製のエンドミルを使用していました。しかし、それらのエンドミルは欠けや折損を起こしやすく、工具寿命が短いという問題を抱えていました。このため金型の製作において同じ工具を数多く消費することになり、結果的に生産コストと時間が膨大なものになっていました。
その後、Kanagata社は日本のさまざまな工具メーカのエンドミルを試験することに決めました。切削試験では、DMG森精機株式会社製のマシニングセンタでSTAVAX材で加工します。このときの代表的な切削条件は回転速度8,500min-1、送り速度1,550mm/minでした。他社のエンドミルは、加工初期にトラブルが発生し、加工時間が長くなりました。一方、オーエスジーのAE-BD-H R3X18(EDP No.3042010)とAE-LNBD-H R0.2X1X4(EDP No.3056133)は安定した加工精度を維持し、トータル的に最もよい性能を発揮しました。

オーエスジーの超硬ボールエンドミルAE-BD-H
オーエスジーの超硬ボールエンドミルAE-BD-HとAE-LNBD-Hは幅広い用途に対応し、高硬度鋼加工において優れた性能を発揮します。AE-BD-Hは、高精度仕上げ加工を実現する2枚刃超硬ボールエンドミルです。特長として、可変ネガスパイラルギャッシュを採用することで耐チッピング性が向上し、180°間安定した優れたボールR精度を確保しています。

オーエスジーの超硬ボールエンドミルAE-LNBD-H
AE-LNBD-Hは、高精度仕上げ加工を実現する2枚刃ロングネック超硬ボールエンドミルです。AE-BD-Hと同様に、ボール中心部を厚くすることでボール先端のつぶれやチッピングを抑制します。さらに外周部ティアドロップ形状を採用することで強バックテーパによる点での切削となり、びびりが抑制され欠け防止、加工精度の向上につながります。これらの製品には、高硬度鋼に向けて最適化され、優れた耐熱性と高じん性を備えたオーエスジー独自のDUROREYコーティングが施されています。

オーエスジーの超硬ボールエンドミルAE-BD-Hと高硬度鋼材の金型。
特にKanagata社を驚かせたのは、DUROREYコーティングの卓越した性能でした。より高い切削条件で加工できるため、加工時間の短縮につながります。高精度、高能率、高い信頼性に加え、超硬ボールエンドミルAE-BD-HとAE-LNBD-Hはかつて経験し得なかった優れた汎用性をもたらします。同社はそれまで、被削材や加工内容に合わせてエンドミルを使い分けており、一つの金型を製作するのに複数のエンドミルを使用していました。Kanagata社はAE-BD-HとAE-LNBD-Hに切り替えることで、多様な加工が混在する金型加工において優れた汎用性により、工具の集約化を図ることができます。また、このエンドミルはさまざまな被削材に対応することができるため、加工時間をさらに短縮し、金型の品質と性能を一層高めることにつながります。

金型の機械加工の準備をするKanagata社のオペレータ。
そして、OSG Thaiの工場もバーンパコン郡に位置しているため、Kanagata社とは地理的にもとても近い関係にあります。機械加工においてトラブルが生じれば、オーエスジーのアプリケーションエンジニアや営業担当者が迅速にサポートし、対策を講じることができます。

(左から)Kanagata社の工場管理者 Kittipong Sonsai氏、OSG Thaiの営業担当者 Tantip Luangthongsri。
「この分野にはさまざまな工具メーカが存在しますが、すべてがオーエスジーと同等の高い品質を提供してくれるわけではありません。一つの工具ですべてに対応できるのであれば、それに越したことはありません」と、Kanagata社の工場管理者、Kittipong Sonsai氏は語ります。
高硬度鋼用超硬ボールエンドミルAE-BD-HおよびAE-LNBD-H とアジアにおけるオーエスジーのグローバルネットワークの詳細をご覧ください。
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