オーエスジーの人気マスコットとその誕生秘話
蔭山正敏 オーエスジー株式会社
タップくんはオーエスジー株式会社の公式ブランドマスコットです。1938年創業当時からの主力製品であるハンドタップをイメージした、架空のキャラクターです。親しみやすいキャラクターであるタップくんは、同社のブランドアンバサダーとして、ものづくりと地元愛知県の発展を応援しています。

タップくんはオーエスジーの公式ブランドマスコットです。1938年創業当時からの主力製品であるハンドタップをイメージした、架空のキャラクターです。
「タップくん」誕生の背景
2007年後半、現在グローバルエンジニアリンググループ主任である水谷香名子は、会社の公式ホームページをリニューアルするという部門横断型のプロジェクトに参加しました。その主な目的の1つは、採用サイトを全面改訂することでした。水谷はオーエスジーに入社する前、人事担当者を数年間務めていた経験があり、このプロジェクトでは重要な役割を果たしていました。

プロフィール:水谷香名子
水谷は2003年にオーエスジーに入社しました。現在は同社のグローバルエンジニアリンググループの主任として、ドイツのパートナー企業との共同プロジェクトや知的財産の管理を行っています。現在の職務に就く前は、社内のさまざまな分野の仕事を行い、技術サポート、投資家向け広報活動、財務分析、経営戦略、マーケティング、ブランディングなどの経験を積みました。
「私にとって忘れられないプロジェクトの一つは、オーエスジーの企業ブランドアイデンティティを一新し、”shaping your dreams”というタグラインを制定したことです」と水谷は言います。
「私は、オーエスジーのようなB-to-B企業にとって、大学を出たばかりの就職希望者の興味を引くことがどれだけ難しいことであるかを知っていました」と水谷は言います。「取るべき最初のステップは、就職希望者の皆さんに、当社のことをもっと知ってもらうことだと考えました」
水谷にはいくつかのアイデアがあり、そのうちの一つが、公式ブランドマスコットを作るというものでした。当時、オーエスジーにはすでに「ネジラ」、「ドリラ」、「ミルラ」という3体のマスコットがおり、それぞれタップ、ドリル、エンドミルを表した恐竜の形をしていました。しかし、これらのキャラクターは、会社が予想していたほどの人気を得ることはありませんでした。
「恐竜のキャラクターたちはかわいらしかったのですが、やや古くさい感じがありました」と水谷は言います。「そこで、時代に合った魅力的なマスコットが必要だと感じました」
水谷は絵には自信がありませんでしたが、自分のアイデアを何とかスケッチにして取引先のデザイン会社に持って行き、とびきりかわいい「ゆるキャラ」にしてほしいと依頼しました。何度も見直しを重ねた結果、タップくんが生まれました。

左:タップくんのプロフィール。右:2008年にオーエスジーのブランドマスコットを制作した水谷香名子による最初のタップくんのスケッチの複製。
水谷は、顧客や就職希望者だけでなく、地域社会を含めたすべてのステークホルダーの間でオーエスジーの存在感を高めることが重要であると強調します。親しみやすく人懐こいキャラクターにより、マスコットは同社に対する人々の関心をさらに高めることができると水谷は確信しています。
「当社のことをよく知らない人が、タップくんを見て興味を持ち、より詳しい情報を検索してくれるかもしれません。それもブランドマスコットの重要な役割の一つなのです」と水谷は言います。

新しく製作されたマンホールふた広告と写真に写るタップくん。2019年10月1日、愛知県豊川市にて。愛知県豊川市はオーエスジー株式会社の本社の所在地です。また、日本在住の従業員の約半数にとっての地元でもあります。同社は豊川市に大きな誇りを抱いており、ブランドマスコットなどの有意義な取り組みを通じて、これからも故郷に恩返しをしていきたいと考えています。
タップくんは、2008年9月、リニューアルされたホームページの採用サイトで、「ねじの穴」というオンラインクイズを出題する司会者として初お披露目されました。当初、タップくんは人事関連情報に関するメディアにしか登場しませんでした。

ブラジル現地法人OSG Sulamericanaの従業員との集合写真に写るタップくん。2017年5月のEXPOMAFEにて。EXPOMAFEは、世界トップの製造機械、設備、技術のサプライヤーが、中南米の金属加工業界における最も重要なバイヤーと接触の機会を得ることができる、ブラジル有数の展示会です。
しかし、ここ数年、同社のグローバルマーケティングチームが会社の公式ブランドアンバサダーとして世界中で宣伝してきたこともあり、タップくんは高い知名度と人気を得ています。今ではタップくんは、日本国内のみならず海外の製造業界でも愛されるゆるキャラになっています。

幅広く愛されているマスコット「タップくん」には、沢山のオリジナル販促グッズがあり、世界中で開催される特別行事やイベントの際にお客様に提供されています。
「タップくんは、オーエスジーが製造業界を超えて、より広く世界の人々とつながることができるという点で、大きな影響力を持っています」と水谷は言います。「タップくんの生みの親として、彼の今の姿をとても誇らしく思っています」

タップくんとビリヤードをする水谷香名子。日本の愛知県豊川市にあるオーエスジーのグローバルテクノロジーセンターにて。
タップくんと会うには
タップくんの公式Twitterアカウントをフォローして、現在の居場所や最新情報をチェックしましょう。
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