3つの利点

オーエスジーの高精度仕上げ用ボールエンドミルOSG Phoenix PFBは、金型加工においてサイクルタイムの短縮、工具の長寿命化、さらに高精度な仕上げ加工を実現します。

Magnus Hoyer | OSG GmbH

ドイツのレヒガウに所在するStickel GmbH社は、鋼、アルミニウム合金、ステンレス鋼製の高度な板金成形部品やアセンブリーの試作および量産加工を行っているメーカです。およそ100名の従業員で構成される同社は、欧州の主要な大手自動車メーカにサービスを提供するため最新の機械と設備を備えています。Stickel GmbH社は、ボディ、エンジン、シャーシに加え、すでに生産中止となったスペアパーツやアセンブリーなどの製造分野で最長1,200 mmの中小構造部品を生産するという強みを持っています。

Stickel GmbH社は、ボディ、エンジン、シャーシに加え、すでに生産中止となったスペアパーツやアセンブリーなどの製造分野で最長1,200 mmの中小構造部品を生産するという強みを持っています。写真提供:Stickel GmbH社。

Stickel GmbH社は、板金成形部品の少量生産が可能です。同社はこれらのワークピース用の金型も生産しています。ロットが小規模であることから、金型を焼入れする必要はなく鋳鉄やST52などの低炭素鋼で製作することができます。ST52は加工しやすい反面、成分の公差がとても大きいのが特徴です。このような性質上、材料はロットごとに被削性が大きく異なるためStickel GmbH社にとって高送りで良好な表面仕上げ加工を実現することが大きな課題となっています。板金成形部品の長さは、最長1,200 mmです。金型は鋼や鋳鉄を用いて同じようなサイズで作られています。

Stickel GmbH社は、オーエスジーの既存ユーザです。近年、OSG GmbH社の技術・営業担当のSven Clementは、同社の製造施設を訪問した際に加工改善に取り組むサポートをしたいと考えました。Clementは現状の加工について詳細な評価を行い、オーエスジーのインデキサブル仕上げ用ボールエンドミルOSG Phoenix PFB(外径16 mm)を提案しました。

(左から右へ)Stickel GmbH社の生産管理者Thomas Birkenmaier氏、OSG GmbHの技術・営業担当者Sven Clement、Stickel GmbH社のMatthias Stickel氏(ドイツ、レヒガウに所在するStickel GmbH社の製造拠点にて)

OSG Phoenix PFBは、高精度な仕上げ面精度と工具の長寿命化を実現するために設計されたインデキサブルタイプの高精度仕上げ用ボールエンドミルです。スパイラル状の切れ刃により、優れた刃先強度と切れ味を実現します。PFBのボディは鋼シャンクと超硬シャンクの2種類あり、突出し長さに関わらず加工時のびびりを抑制し良好な加工面を実現します。本製品は、精度と表面仕上げが極めて重要な3次元仕上げ加工に最適です。PFBは、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、高硬度鋼および非鉄金属などの加工に適したインサートをラインナップしています。

OSG Phoenix PFBは、高精度な仕上げ面精度と工具の長寿命化を実現するために設計されたインデキサブルタイプの高精度仕上げ用ボールエンドミルです。本製品は、精度と表面仕上げが極めて重要な3次元仕上げ加工に最適です。PFBは、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、高硬度鋼および非鉄金属などの加工に適したインサートをラインナップしています。

Stickel GmbH社の金型は、Hermle社製のマシニングセンタで加工されます。精度の許容差はおよそ0.02 mmです。以前は最大1,500 mm/minで加工していましたが、PFBでは、最大4,000 mm/minまで送り速度をあげて加工することができます。PFBを使用することで、Stickel GmbH社はサイクルタイムを約3倍に伸ばすことが可能となり、PFBの耐久性は他社品と比較しおよそ2倍になりました。さらに、研磨工程の一部を省略できるほど加工面精度が向上し製造工程の効率化を実現しました。

OSG Phoenix PFBはサイクルタイムを約3倍に伸ばし、耐久性は他社品と比較しおよそ2倍になりました。さらに、研磨工程の一部を省略できるほど加工面精度が向上し製造工程の効率化を実現しました。

OSG Phoenix PFB 仕上げ用ボールエンドミルならびにStickel GmbH社の詳細をご覧ください。