性能向上

スパイラルタップA-SIGMA-SFT とタップホルダSynchroMaster を組み合わせることで、炭素鋼ハブ製造における高性能加工と生産性向上を実現

Lucas Sousa do Nascimento | OSG Sulamericana

2018 年に設立されたImagem Automação e Usinagem社 ( 以下Imagem Automação 社) は航空、防衛、医療、機械、設備などの産業にサービスを提供している機械部品メーカです。ブラジル・サンパウロ州サン・ジョゼ・ドス・カンポスに位置するImagem Automação 社の工場の推定面積は2,000 平方メートルで、40 人の従業員が働いています。5 軸・4 軸・3 軸マシニングセンタ、CNC 旋盤、フライス盤、円筒研削盤、平面研削盤のほか、高精度な検査機器を備え、品質と精度を保証しています。

Imagem Automação 社は、5 軸・4 軸・3 軸マシニングセンタ、CNC 旋盤、フライス盤、円筒研削盤、平面研削盤のほか、高精度な検査機器を備え、品質と精度を保証しています。

近年、Imagem Automação 社は高精度かつ高性能な機械・装置メーカ向けのハブ製造において工具性能を向上する方法を模索していました。同社はSAE 1045（JIS S45C）炭素鋼製の部品を年間120 個生産しています。1 つの部品につき、深さ18mm の止り穴（3/8-16 UNC-2B）15 穴のねじ加工が必要です。当初、代理店から紹介されたハンドタップを使用し手加工で行っていました。ハンドタップは、先タップ、中タップ、上げタップの3 本セットになっています。先タップを一番最初に使用し、次に中タップそして最後に上げタップを使用します。最初の加工にボール盤を使用することもありました。しかし、多くの場合は3 工程をすべて手加工で行っていました。1 つの部品を加工するのに、段取り時間と工具交換を含めて225 分という長いサイクルタイムが必要でした。生産性の向上を求めていたImagem Automação 社は、専門ネットワーク・サービス・プロバイダーを通じてOSG Sulamericanaに相談しました。

当初、代理店から紹介されたハンドタップを使用し手加工を行っていました。15 穴のねじ加工が必要な1 つの部品を加工するのに、段取り時間と工具交換を含めて225 分という長いサイクルタイムが必要でした。

その後、OSG Sulamericana の営業リーダであるEdson Veras と技術営業のAllan Siqueira がImagemAutomação 社を訪れました。加工環境の詳細を確認し、手加工から、既に所有していたMikron MILL E700U5 軸マシニングセンタの活用を提案しました。工具は、ハンドタップの代わりに、A-Tap Σ（シグマ）シリーズのスパイラルタップA-SIGMA-SFT（EDP# 49264124 – DIN 2183 3/8-16 UNC TiN）と、同期送り機構付きCNC 機械での使用が可能で、加工負荷の低減とタップの加工性能を飛躍的に向上させるタップホルダSynchroMaster（EDP# 79913 – HSK63A-SMH-16-90）を提案しました。

右はOSG Sulamericana 技術営業担当のAllan Siqueira。スパイラルタップA-TapΣ（シグマ）とタップホルダSynchroMaster の特長を説明する様子。

A-Tap Σ（シグマ）は、オーエスジーが誇る高能率・多機能タップA-Tap シリーズの一つです。優れた切りくず排出性を持つ本シリーズのコンセプトに沿って開発されました。A-Tap Σは、費用対効果の高いねじ切り加工を行うための新しい卓越した製品です。A-Tap Σには、止り穴用スパイラルタップA-SIGMA-SFT と、通り穴用ポイントタップA-SIGMA-POT があります。A-Tap Σは、切りくず形状を安定させる切れ味重視の刃先仕様と、切りくず排出性を促進する不等リード溝形状が特長です。母材はHSS-E (JIS SKH53相当) でTiN コーティングが施されており、幅広い被削材と切削条件に対応するとともに優れた耐久性を発揮します。中・高炭素鋼、合金鋼はもちろん、軟鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金など、一般的にタップ加工が難しいとされている被削材にも対応します。

突発的な折損、不安定な工具寿命、ねじ山の品質不良といった一般的なタップ加工の課題を克服するため、オーエスジーはタップホルダSynchroMasterを開発しました。

SynchroMaster は、同期タップ加工で避けられない軸方向のずれを補正するため、わずかな軸方向の動きを許容するように設計されたタップホルダです。この極微小フロートは、タップにかかる余分な軸方向の負荷を減らし、工具寿命の安定化、安定したねじ品質の向上を実現します。SynchroMaster は、不安定な工具寿命、ねじ品質不良、低い生産性、同期タップ加工における穴深さのばらつきに悩んでいるお客様に特にお勧めします。

スパイラルタップA-SIGMA-SFT（3/8-16 UNC）は、水溶性切削油剤（8％）を用いて切削速度20m/min (668rpm)で加工可能です。新しい加工と工具の組み合わせにより、セットアップと位置決めに必要な時間を含め、サイクルタイムが225 分から1 分へと短縮されました。

A-Tap Σは、費用対効果の高いねじ切り加工のための新しい卓越した製品です。A-Tap Σには、止り穴用スパイラルタップA-SIGMA-SFT と、通り穴用ポイントタップA-SIGMA-POT があります。A-Tap Σは、切りくず形状を安定させる切れ味重視の刃先仕様と、切りくず排出性を促進する不等リード溝形状が特長です。母材はHSS-E (JIS SKH53 相当) でTiN コーティングが施されており、幅広い被削材と切削条件に対応するとともに優れた耐久性を発揮します。

さらに、Imagem Automação 社は全体の製造時間が1 部品あたり32％短縮されたと推定しています。不安定な工具寿命が改善され、ねじの品質も向上しました。

左から、OSG Sulamericana 営業リーダのEdson Veras、Imagem Automação 社常務取締役のPaulo Krug 氏、CNC プログラマーのIgor Limeira 氏、プロダクトマネージャーのLeonardo Rocha 氏、OSG Sulamericana 技術営業のAllan Siqueira。

Imagem Automação 社は、生産プロセス、製品、サービスの継続的な改善に取り組んでいます。オーエスジーのスパイラルタップA-SIGMA-SFT とタップホルダSynchroMaster を活用することで、ハブ生産において高い信頼性と生産性向上を実現し、同時に顧客満足度を向上させることに成功しました。

Imagem Automação社,、OSG Sulamericana、 A-Tap Sigma シリーズの詳細 (ポルトガル語のみ)