スレッドミル特殊品WX-ST-PNCにより鋼製プライヤー製造ねじ切り加工でワンパス加工を可能にし、さらに3倍の工具寿命を実現
Ander García | OSG Ibérica
2005年に設立されたSNA Europe Industries Iberia S.A.(以下SNA Europe社)は、高い精度が求められる職人向け作業用工具の設計・製造をしています。同社は、建設、自動車、航空、金属加工など、さまざまな業界に製品を提供しています。

2005年に設立されたSNA Europe Industries Iberia S.A.は、高い精度が求められる職人向け作業用工具を設計・製造しています。
作業用工具の製造は、従来の基本要素と最新技術の組み合わせです。SNA Europe社によると、手作業で用いる作業用工具は250万年前から使用されており、過去100年間で外観が大きく変わらないものもあるということです。しかし、同社は素材と製造工程において人間工学に基づいた技術革新と性能を重視した継続的な開発により業界をリードしています。SNA Europe社は、1850年にスウェーデンのエシルストゥーナで設立されたSNA Europeグループの一社で、主にヨーロッパで事業を展開しています。
SNA Europe社の製造工場は、スペインのギプスコア県イルンにあり、敷地面積は約29,000平方メートル、従業員数は140名です。最近、同社は15~20年前から製造しているプライヤーの加工用工具の寿命とコストの改善について検討を始めていました。年間約30万個を生産しているプライヤーには、ねじ精度6H、ねじ立て長さ7mm(通り)のねじ加工が一か所必要です。ねじサイズは、M5.5 x 0.5、M6 x 0.5 、M6.5 x 0.5の3種類です。加工には、ヤマザキマザック株式会社製横形マシニングセンタHTC-400を使用しています。

マシニングセンターに取り付けられた硬さ45~47HRCの47CrV鋼製のプライヤー。
プライヤーの材料は、硬さ45~47HRCの47CrV鋼(クロムバナジウム鋼)です。この加工には、ヘリカル補間でねじ加工するスレッドミルが用いられています。高硬度・耐熱性に優れた材料をスレッドミルで加工する際の一般的な問題は、工具のたわみにより良好な加工精度と仕上面粗さが得られないことです。同社は、このねじ加工に部品の図面に基づいて設計された他社製のスレッドミルを長年にわたって採用してきました。工具寿命は平均480個で、再研磨回数は2回です。

各プライヤーには、ねじ精度6H、ねじ立て長さ7mm(通り)のねじ加工が一か所必要です。
OSG IbéricaのセールスエンジニアAnder GarcíaがSNA Europe社を訪問した際、工具寿命の改善を求めていることを知り、テスト加工を提案しました。加工状況を詳細に調査し、M6 x 0.5とM6.5 x 0.5の加工に適した特殊品の超硬スレッドミルWX-ST-PNCを提案しました。

オーエスジーのWXコーティングを施した標準的なWX-ST-PNC超硬スレッドミル。WX-ST-PNCはロースパイラル形状で刃先剛性が高く、50HRCまでの鋼加工に最適です。
WX-ST-PNCは、WXコーティングを施した超硬スレッドミルで、50HRCまでの鋼加工に最適化された刃先剛性の高い右刃右ねじれ溝のロースパイラル仕様です。じん性の高い超微粒子超硬合金を工具母材に採用することで、優れた耐久性を発揮します。Ander Garcíaは、さらに性能を高めるため、実際の加工環境や被削材の硬さなどをふまえて、特殊仕様のWX-ST-PNCを提案しました。工具のたわみと高硬度鋼加工における欠損問題を解決するため、加工精度の安定性と工具の長寿命化を図りました。

特殊品の超硬スレッドミルWX-ST-PNC。
イケールに多くのワークを手作業で取り付けるため、一度の段取りで多くの加工が行えますが、段取りには多くの時間を要します。またひとりのオペレーターが多くの機械を担当しているため、安定した加工が行われていれば、オペレーターは段取りに集中できます。そのため、加工の不具合で機械が停止することは最も避けたいトラブルです。SNA Europe社が求めていたのは加工能率の向上ではなく、最小限の人員で効率よく加工を行うために、安定した加工で工具寿命を延ばすことでした。
特殊品のWX-ST-PNCはワンパス加工でねじ切りを行うことができ、他社製品と比較して3倍の工具寿命を達成しました。

左から、SNA Europe社製造マネージャー Iker Udabe氏とOSG IbéricaセールスエンジニアAnder García。スペイン、ギプスコア県イルンにあるSNA Europe 社の工場内にて。
SNA Europe社製造マネージャーIker Udabe氏は「この加工の問題を解決するためには、工具寿命をできる限り長くすることが必要であると認識していました。オーエスジー特殊品のスレッドミルを採用したことで、工具寿命を従来の3倍に伸ばすことができ、機械を停止させることなく、連続加工ができるようになりました。」と語っています。
SNA Europe Industries Iberia S.A.、OSG Ibérica Tooling, S.L.U. およびオーエスジースレッドミルの詳細をご覧ください。

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