工作機械メーカとの技術協力により受注獲得

大手ハブユニットメーカからハブ加工用工具の受注を獲得

2008年創業の大手ハブユニット製造メーカ(社名は非公開)は、中国北部の広大な工業地帯にあり、10年以上にわたり堅実な成長を続けています。現在、同社の最先端の生産拠点は、敷地面積が15万平方メートル、年間生産量は50万ユニットに達しており、従業員数は1万人を超えています。生産能力と優れた品質を誇り、中国国内のEV市場で重要な役割を果たしています。

近年同社は、中国国内の主要なEVメーカのOEM(相手先ブランド名での生産)先としてハブユニットの大口受注を獲得しました。効率的かつ高品質な生産を行うため、一般競争入札で最高品質の工作機械と切削工具を選定するという情報を得ました。この情報は業界全体で注目を集めました。世界中の工作機械、工具メーカが参加を希望し、自社の技術を積極的にPRしました。

ハブは、材質S55C、穴径φ15、穴深さ12mmの貫通穴が5つあり、穴公差は±0.03mmです。大量生産が求められる上、1個当たりの利益が限られるため、加工コストの削減が重要なポイントでした。

最終段階での性能比較では、オーエスジーと以前から採用していた東アジアの切削工具メーカの2社に絞られました。他社は、2枚刃の超硬ドリルを提案していました。

オーエスジーは、以前から技術交流をしていた工作機械メーカのエンジニアリングチームと協力し、加工内容を詳細に分析しました。その結果、加工機は小型マシニングセンタBT30を選定し、高精度・高能率加工が可能な特殊3枚刃超硬段付きドリルAD-S-TRS-SC-GDSφ15mm×60°(図番UM230239)を提案しました。このドリルは、高い耐摩耗性・耐熱性に加えてじん性に優れるEgiAsコーティングを採用しており、高速加工でも長寿命で安定した性能を実現します。また、3枚刃ドリルは2枚刃ドリルと比較して、同じ回転速度でも一回転当たりの送り量を高く設定できるため、高能率加工を可能とし、サイクルタイムの短縮を実現します。

実際のテスト加工では、AD-S-TRS-SC-GDSは非常に優れた性能を発揮しました。切削条件は切削速度118m/min(2,500 min-1 )、送り速度1,600 mm/min(0.64mm/rev)、加工ワーク数は約1,900個で安定した寿命を示しました。一方で、他社2枚刃ドリルの切削条件は、切削速度118m/min(2,500 min-1) 、送り速度1,125 mm/min(0.45mm/rev)、加工ワーク数は約1,300個でした。オーエスジーのAD-S-TRS-SC-GDSは、加工能率・工具寿命とも他社品より約40%上回りました。工具性能と加工コストの両面で他社より優れていると評価されました。

オーエスジーは工作機械メーカと協力することで、加工詳細の正確な分析を基にした優れた技術力を示し、トップで受注を獲得することができました。この受注は、オーエスジーと工作機械メーカに大きな成功をもたらしただけでなく、ハブ加工という大きな市場での知名度向上にもつながりました。さらにこの成功事例は、大きな成果を得るためには常に最新技術の提案とチームワークが重要であることを証明しました。

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