工程集約

高硬度鋼用超硬エンドミルロングネックボールタイプAE-LNBD-Hがチタン合金製金属床入れ歯の加工において優れた仕上げ面精度と製造工程の集約を実現

現在歯科業界では、AIやIoTなどのデジタル技術を活用したインテリジェントな製造手法が採用され始めています。コンピュータを使用して設計を行うCADと、CADによる形状データから加工データに変換するCAMは歯科医療における新技術の一つです。これらは、回復歯科医療(失った歯の修復、ブリッジや入れ歯など)の精度と機能を向上させるために使用されます。歯科医療従事者はデジタルトランスフォーメーションを用い、正確な診断と迅速な処置を行うことで、患者に質の高い個別治療を提供します。一方、今日の歯科技工業界は、製品の品質を確保しながら、コスト削減の必要性に直面しています。これは人工歯製造に使用される切削工具における課題でもあります。

近年、中国北部にある義歯メーカ(社名は非公開)は、金属床入れ歯の製造工程の集約を模索していました。2003年に設立した同社は、オーダーメイドの入れ歯の生産を専門としており、年間生産量は約3万個です。15,000平方メートルの敷地には150人の従業員が働いており、中国国内の多くの歯科病院と強い信頼関係を築いています。

製作される金属床入れ歯の材質はチタン合金です。入れ歯は、装着したときの快適性を確保するため個々の患者の歯形に合わせて調整する必要があり、形状や加工面粗さにおいて高い精度が要求されます。

従来、同社は中国製の黒色のコーティング(コーティングの種類は不明)が施されたロングネックボールタイプの2枚刃エンドミルを使用していました。しかし、形状加工後の加工面粗さは要求精度を満たせず、研削仕上げが必要でした。同社が求める加工面粗さはRa1.6~3.2μmです。

この課題を解決するため、工具商社を介してオーエスジーが紹介されました。オーエスジー営業担当Hongyan ZhangとアプリケーションエンジニアKai Sunは、ただちに同社の工場を訪問し詳細な調査を行いました。水溶性切削油剤を用い、特殊な固定治具を備えたBT30マシニングセンタで加工していたため、Kai Sunはテスト用に高硬度鋼用超硬エンドミルロングネックボールタイプAE-LNBD-H R1 x 8 x 4(EDP# 3056277)を提案しました。

AE-LNBD-Hは、高精度仕上げ加工用に設計された2枚刃ロングネックボールタイプの超硬エンドミルです。ボール先端の中心部を厚くすることでつぶれやチッピングを抑制します。さらに外周部ティアドロップ形状を採用することで強バックテーパにより点での切削となり、びびりが抑制され、欠け防止、加工面精度を向上します。また、チタン合金や硬さ70HRCまでの高硬度鋼加工に最適化された超耐熱性・高じん性のDUROREYコーティングが施されています。

AE-LNBD-Hは他社品と同じ切削条件で使用されました。切削速度138 m/min(22,000 min-1 )、送り速度2,200 mm/min、切込深さap=0.25mm、aeは形状加工のため常に変化します。工具寿命は他社品の200個に対しAE-LNBD-Hは最大250個でした。工具寿命は約25%改善され、さらに良好な加工面精度が得られたことにより、その後の研削工程を削減することができました。これにより、同社は品質を確保しながら製造工程を集約することに成功しました。

オーエスジーの高硬度鋼用超硬エンドミルロングネックボールタイプAE-LNBD-H欧士机 (上海) 精密工具有限公司の詳細については、こちらをご覧ください。