金属加工の分野における傾向とオーエスジーとの協力関係について意見交換するGROB 社の社長
Rodrigo Katsuda | OSG Sulamericana
製造業は、新たな素材や技術の発見を通して一貫した進化を遂げています。ビッグデータ、自動化、ロボット工学、および人工知能などは、次なる産業革命とグローバルビジネスの新時代を加速させている主要なトレンドです。成長を遂げるには、追随者になるよりも革新的な技術をもって変化の主導権を持たなければなりません。マシニングセンタと製造システムの世界的メーカであるGROBグループは、技術分野のリーダ、そしてトレンドセッターとしての地位を確立し、絶え間ない発展と完全性の追求を自らのビジョンとしています。そこで、ブラジルを拠点とするOSG Sulamericana は、GROB社の社長、Michael Bauer に今後の展望とオーエスジーとの協力関係についてお話を伺いました。

GROB 社について少しお話をお聞かせください。ブラジルで事業を展開されるようになってから何年ぐらい経ちますか?
GROB グループは1926 年に創業し、現在ではグローバルに事業を展開している同族会社です。ドイツのMindelheimに本社を置くGROB グループは、ブラジルのSão Paulo、米国のBluffton、中国の大連に製造拠点を構えています。現在は韓国、中国、インド、ロシア、英国、ハンガリー、メキシコ、イタリア、ポーランドに11 の営業サービス部門を保有しています。2016 年現在、この会社の連結収益は13 億ユーロに達し、従業員数は全世界でおよそ6,000 人を数えています。GROB が供給する製品群には、マシニングセンタ、自動化が組み込まれた複雑な製造システム、手動の組立ステーション、全自動の組立ラインなどがあります。
GROB社がブラジルに保有する、B. GROB do Brasil は、1956 年6 月14 日にSão Paulo に開設されました。初めて海外に築いたこの工場は、同グループの製造システムにおいて重要な役割を果たしています。B. GROB do Brasil では、輸出のためだけでなく、国内の市場に向けた機械類の製造が行われています。主な製品として、4 軸および5 軸のマシニングセンタ、トランスミッションやエンジンの機械加工ラインなどが挙げられます。2016 年度におけるB. GROB do Brasilの収益は1 億200 万ユーロに達し、面積25,000 m² を超える製造エリアで550 人以上の従業員が勤務しています。60 年以上にわたりブラジルの市場で事業を展開してきたGROB は、その品質と信頼性により高い評価を受けています。
GROB社の市場セグメントについてお話しいただけますか?
自動車部門がGROB の主な事業領域となっています。当社は、大手の自動車メーカとそのサプライヤを相手に事業を行っています。自動車部門に加え、航空宇宙、金型とダイス、機械と機械設備、医療、エネルギーといった各産業のメーカにも貢献しています。
B. GROB do Brasil の製造フロアに設置されたOSG M12 x 1.75 スパイラルタップ。オーエスジーの工具は、自動車、航空宇宙、金型、ダイスなど、GROBが運営しているすべての機械加工部門で活躍しています。 GROB マシニングセンタのアセンブリの写真。GROB は、マシニングセンタ、自動化が組み込まれた複雑な製造システム、手動の組立ステーション、全自動の組立ラインなどを開発し、全世界に向けて供給しています。
現在の市場の状況についてどのように思われますか?
金属加工産業は、急速に進化しています。インダストリー4.0や高度なデータ移動性といった新しい傾向や技術が、世界の製造業において基礎的な役割を担うものと思われます。メーカとサプライヤは変化を先取りし、新たな市場ニーズを特定してそれに対応しなければなりません。当社は、現状に甘んじることは決してありません。常に新しいものを追い求めることが伝統ですが、こうした価値観があるからこそ長期的な成長と持続可能性を実現できるのです。
GROB社と自動車業界とのについて、もう少し詳しくお話をお聞かせください。
自動車産業は常に、当社がブラジルとその他の国々で成長を遂げる際の重要な領域でありました。常に革新性を追求し、電気エンジン、燃料電池、バッテリーだけでなく、エンジンコーティング技術、ターボチャージャー、構造用部品など、自動車市場に先端技術をいち早く投入しようと心がけています。

GROB社が成長を遂げる上で、オーエスジーはどのような役割を担っていますか?
オーエスジーは、自動車、航空宇宙、金型、ダイスなど、GROB が事業を展開しているすべての機械加工部門で貢献してくれています。オーエスジーは、機械加工に関連したB. GROB do Brasilのサプライヤとしての役割を果たし、当社の機械にも数々の切削工具を供給しています。さらに、最終的な承認段階で工具の評価と技術支援を提供することで、当社の顧客のターンキープロセスに対応してくれました。いずれの場合も、当社とオーエスジーの間で相乗効果が起きたことで最良の結果が得られたという事実を見逃すことはできません。我が社が誇る機械加工装置に関わる専門技術に、オーエスジーが供給する高品質の工具が加わることで、お客様に提供できる価値は増すばかりです。

GROB社は、こうした協力関係からどのようなメリットを得ていますか?
最近では、自動車産業向けの高度に複雑化したアルミニウム部品のメーカであるNemak のプロジェクトのため、メキシコのMonterrey でオーエスジーと連携し、プロジェクト向け工具の約50% を供給しています。当社は工具を導入して以来、現場でもオーエスジーの技術チームから素晴らしいサポートを受けています。オーエスジーはさらに、メキシコにあるNemak の工場にサポートを提供し、関係者全員が非常に満足しています。

GROB社は、オーエスジーとの協力関係を今後どのように展開させていくおつもりですか?
オーエスジーは2016 年10月に、B. GROB do Brasil の施設で行われた「Soluções Tecnológicas em Usinagem com 5Eixos」(5 軸加工の技術ソリューション)というワークショップに参加しました。新しい知識や革新的な技術の数々を紹介するこのワークショップは、ブラジルの市場における金属加工に関する重要なイベントの一つと考えられています。このワークショップにおいて、GROB は、機械加工の市場において最良で最も革新的なソリューションを供給しているオーエスジーを含む技術パートナーと一緒にプレゼンテーションを行いました。オーエスジーは展示エリアにブースを構え、最新の切削工具ソリューションと技術上の具体的なメリットの数々を紹介しました。当社は常に、高品質の製品を供給している献身的なパートナーと協力して事業に取り組みたいと考えています。次回のワークショップは、2018 年10 月に開催が決まっています。GROB はオーエスジーと戦略的な協力関係を継続させて完全性を追求し、実現しうる最良の成果をお客様に届けたいと考えています。
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